アメリカ西海岸やグランドキャニオンを子連れキャンピングカーで周遊したときの、ルートやスケジュールの考え方
アメリカは、とにかく広いです。移動するのにかなりの時間がかかってしまいます。赤ちゃんや子供と一緒の子連れ海外旅行では、移動の時間が長くなると、子供たちの体に負担がかかるということもありますが、何より車内で退屈してしまい、お世話するのが大変です…
わたしたちは、一週間というキャンピングカーを借りている期間内で、行きたいところをピップアップして、どういう行程なら無理がないか、グーグルマップを使って距離を確認しながら考えました。
キャンピングカーを1週間レンタルしたとき、自由になる時間はどれくらいあるのか
キャンピングカーのレンタルをするときは、普通の車のレンタカーとは多少勝手が違います。普通の車のレンタカーであれば、営業所の営業時間内であればいつでもレンタルの手続きができますし、混雑していなければ30分程度で車を借りることができます。
キャンピングカーのレンタルをするときは、まず、チェックインタイムが13時以降となっているなど、レンタルを開始する時間帯が限られています。午前中にレンタルをして、初日からフルに使いたいときには、追加料金を100ドル程度払うことで、午前中のチェックインができるようになります。
そして、レンタルの手続きに2時間程度必要となります。というのも、最初にキャンピングカーの使い方の説明ビデオを見て、レンタルの書類に目を通してサインをした上で、実際に借りるキャンピングカーに移動して、使い方の説明を受けたり、外側に傷がないか確認したりと、やらなければならないことがたくさんあるからです。
キャンピングカーのレンタル手続きが終わっても、その後はすぐにスーパーやホームセンターに行って、必要となる食材や生活用品の買い出しとなります。このため、午後すぐにチェックインをしたとしても、レンタルの手続きを終えて、買い出しが終わる頃には、既に夕方になっています。そうなると、初日は長距離の移動は難しくなりますので、近くで1泊することとなります。
レンタルしたキャンピングカーを返却する日も、11時までに返却をするといった制限があります。このため、レンタルの最終日はキャンピングカーのレンタル会社の近くに宿泊せざるを得ません。
このため、7泊8日の1週間のレンタルをしたとしても、実際に使える時間は、初日と最終日を除いた6日間になりますので、注意が必要です。
キャンピングカーで、1日にどれくらいの距離を移動することができるか
キャンピングカーは、大きくて重たく、ブレーキがききにくい上、背が高いので風にあおられやすいです。高速道路でスピードを出しすぎると危ないので、わたしたちは、時速60マイル(時速90km)を目安として、予定を立てました。
実際にアメリカの高速道路をキャンピングカーで移動して、体験してわかったのですが、時速60マイルではなく、時速65マイル程度くらいまでなら問題ないスピードだと思ったのですが、それを超えるスピードになると、荒れた高速道路の路面からの騒音がものすごくうるさくなりますし、乗り心地もひどくなってしまいます。
ただ、時速65マイルで移動をしているのに、途中でトイレ休憩をするため高速道路を降りたり、子供たちがおなかをすかせたのでちょっとした食事休憩にしたりと、何かと時間がとられてしまいますので、時速60マイルで移動する計画を立てていたものの、一日たりとも計画どおりの移動をすることはできず、いつも予定していたRVパークに到着する時間が押してしまいました。
そして、そもそもの出発時間も予定どおりとはなりませんでした。朝ご飯は、前の日の夜に炊いてあったご飯とレトルトのお味噌汁程度にしていたとしても、準備して、洗い物をして、片付けをして、と準備しているうちに、あっという間に時間が過ぎてしまいました。
幼稚園児と小学校低学年の2人の子供と一緒のわたしたちは、朝起きてから出発するまで最低でも1時間半、できれば2時間くらいは欲しいところでした。
移動中の車内はとてもうるさいですし、乗り心地も悪いので、子供たちの退屈しのぎにノートパソコンで動画を見せようと考えていたのですが、実際に見せてみると車酔いをしてしまいました。なので、長時間移動を続けることは、子供たちが退屈してしまうのでかなり大変です。
このため、朝9時に出発し、12時から13時までランチ休憩、その後移動して17時にはRVパークに到着するという行程で、時速60マイルで計算すると、午前中に180マイル、午後に240マイル、合計で420マイルというのが最大限の移動距離だとなりますが、実際にこれだけの距離をそうはするのははかなり厳しいです。
なので、できれば、一日中移動に使ったとしても、午前中3時間、午後3時間、合計6時間で360マイル程度の移動にしておきたいところです。
キャンピングカーでどこに行くか
キャンピングカーの醍醐味は、なんといっても、自然豊かな国立公園の中や近くのRVパークに宿泊して、大自然を満喫することではないでしょうか。
わたしたちは、ロサンゼルス行きの航空券だったので、ロサンゼルスを中心に行きたいところピックアップします。有名なところではグランドキャニオンがありますが、絶対に外せません。また、ロサンゼルスとグランドキャニオンの間にはラスベガスがありますから、ここも立ち寄りたいところです。パワースポットとして有名なセドナにも行きたいですし、できればデザートスプリングスにあるアウトレットモールで買い物もしたいです。そして、家族全員が大好きなディズニーは、絶対に外せません。
これらは、わたしたちが実際に1週間で旅行した場所なのですが、1週間で回るのは、思った以上に大変で、もう少し欲張らずに、ゆったりとした旅程にした方がよかったかなと反省することになりました。
1週間でロサンゼルスを中心にキャンピングカーで周遊する旅程
- 初日 ロサンゼルス近郊のアナハイムでキャンピングカーをレンタル アナハイム泊
- 2日目 ロサンゼルス近郊をのんびり観光 アナハイム泊
- 3日目 カリフォルニアディズニーを1日中満喫 アナハイム泊
- 4日目 ロサンゼルスからラスベガスに移動(約260マイル) ラスベガス泊
- 5日目 ラスベガス観光 ラスベガス泊
- 6日目 グランドキャニオン観光し、セドナまで移動(約420マイル) セドナ泊
- 7日目 セドナからデザートスプリングスまで移動(約400マイル) デザートスプリングス泊
- 8日目 アナハイムに移動し、キャンピングカーを返却(約80マイル)
前半はアナハイムやラスベガスに連泊していますので余裕があったのですが、後半は移動ばかりでかなり大変でした。なぜこのような強行軍になったか、ですが、それは、冬のグランドキャニオン周辺は最低気温が-10℃にもなる寒さなので、キャンピングカーの水回りが凍結して壊れる恐れがあったため、凍結しない場所まで移動するため、どうしてもセドナまで行かざるを得なかった、という事情があります。
そして、アナハイムのRVパークは、カリフォルニアディズニーまでシャトルバスが出ている便利な場所にあるのですが、人気のRVパークなので、最低利用日数が3泊以上となっていたことも旅程を制約することになりました。
おかげで、アナハイムでの3日間はのんびりと楽しく過ごせて大満足だったのですが、そのしわ寄せが後半に集中してしまいました。6日目は、ラスベガスを朝早めに出発したのですが、グランドキャニオンやセドナがあるアリゾナ州は、時差がラスベガスよりも+1時間となりますので、セドナに到着したのは午後8時を過ぎてしまいました。
7日目は午前中に少しセドナを観光しましたので、昼前にセドナを出発することとなり、デザートスプリングスに到着したのは午後6時。それから少しだけアウトレットモールで買い物をして、RVパークに着いたのは午後9時。
この2日間で、子供たちはもちろん、大人たちもかなり疲れてしまいました。冬でなければ、グランドキャニオンで1泊することで、かなりバランスがとれた旅程になりますし、グランドキャニオンでの夕日や朝日を満喫することができますので、とてもおすすめです。キャンピングカーでの旅行は夏がピークだという理由が身にしみました。
キャンピングカーで街中に行くときの注意点
キャンピングカーはかなりサイズが大きいので、街中では駐車場を見つけるのがかなり大変です。ラスベガスでは、観光の中心となるストリップ通りにはキャンピングカーの駐車場を見つけることは難しいので、RVパークにキャンピングカーを止めたまま、Uberでストリップ通りまで通わざるを得ませんでした。
また、ロサンゼルス市内の観光もキャンピングカーでは難しいです。なので、わたしたちは、キャンピングカーを借りる前にレンタカーを借りて市内観光をしました。
アメリカ人だと、キャンピングカーで普通の車を引っ張っていたり、ピックアップとラップでキャンピングカーを引っ張っていたりするので、キャンピングカーでの旅行中も、他に車が1台あります。なので、街中の観光でも困ることはありません。
キャンピングカーでは街中の観光は難しいので、日本からの旅行だと、キャンピングカーを借りている間は街中の観光はある程度割り切ってしまうことが必要になります。
まとめ
キャンピングカーでの旅行は、サイズが大きすぎるので街中での観光には向きませんし、移動にも時間がかかってしまいます。
ですが、RVパークでの宿泊は、他には代えがたいいい経験になりますので、是非一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
最初からキャンピングカーでアメリカ横断に挑戦するのはハードルが高いかもしれませんが、ロサンゼルスやサンフランシスコなど、日本からアクセスがしやすい都市を中心として1週間程度の旅程を組めば、とても楽しい旅行になると思います。
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